トコトコ読書雑記

読んだ小説について語ります。たまに映画の感想も

ツバサ―RESERVoir CHRoNiCLE(CLAMP)から見る「主人公」○○の難しさ

お久しぶりです。 読書は細々と続けていたのですが、感想や考察を書きたいものに出逢えず、ブログを書かない日々が続いていました。 今回は当ブログで(多分)初めて漫画を扱います。 ツバサ(1) (週刊少年マガジンコミックス) 作者:CLAMP 講談社 Ama…

『雛翔記 天上の花、雲下の鳥』感想

雛翔記 天上の花、雲下の鳥 (集英社オレンジ文庫) 作者:我鳥 彩子 発売日: 2019/11/20 メディア: 文庫 評価 ★★ 古代日本っぽいファンタジー。期待大だったので、辛め評価です。★★★と迷ったのですが……。 ネックとなるのが、視点(章?)変更の多さですね。し…

『十三歳の誕生日、皇后になりました。』感想

十三歳の誕生日、皇后になりました。 (ビーズログ文庫) 作者:石田 リンネ 発売日: 2018/10/15 メディア: 文庫 評価 ★★★★ 溺愛ものかなー、と警戒しつつ評判が高かったのと読み放題に入っていたので、読んでみました。意外な出だしで「おっ!」と思い、「問答…

挫折してしまったラノベ:『声優ラジオのウラオモテ』と『鬼へ鳴く月へ笑う』

Kindle Unlimitedお試ししてます。膨大な数なので全て読むわけにもいかず、20パーぐらい読んだところで判断しています。紙の本だと、よほどでない限りは最後まで読むんですけどね。 今日は挫折してしまった本のご紹介です。 なんと昨年の電撃大賞作品が対象…

流血女神伝シリーズ 感想

壮大なシリーズでした。 帝国の娘〈前編〉―流血女神伝 (コバルト文庫) 作者:須賀 しのぶ 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 1999/07/01 メディア: 文庫 評価 ★★★★ 古い作品ですが評判がいいので前々からいつか読もうと思っていたのです。なんとなく最近読み始…

『とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話』感想

たまには漫画の感想を。 とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話 作者:佐倉色 発売日: 2017/06/09 メディア: 単行本(ソフトカバー) Kindle Unlimitedに入っていたので、読んでみました。暴露エッセイなので、評価はしないでおきます。 いやー、なんと…

「神招きの庭」感想

神招きの庭 (集英社オレンジ文庫) 作者:奥乃 桜子,宵 マチ 発売日: 2020/05/20 メディア: 文庫 評価 ★★★ 古代日本ファンタジーって書いてあったけど、用語や装束から推測する感じ、これは平安風じゃないかなーと思いました。奈良ならもっと中華っぽいはずだ…

『黎明国花伝』シリーズ感想

三冊で完結らしいので、まとめて手に入れました。 黎明国花伝(れいめいのくにかでん) 星読の姉妹 (富士見L文庫) 作者:喜咲冬子 発売日: 2016/06/15 メディア: Kindle版 評価 ★★★ 第3回ラノベ文芸大賞審査員特別賞作。 表紙の姉妹が中心になっています。ど…

『金星特急』感想

この前「途中まで読んでる記事」を書きましたが、ようやく最後まで読みました。 金星特急 (7) (ウィングス文庫) 作者:嬉野 君 発売日: 2012/12/08 メディア: 文庫 評価 ★★★★(4.5) 面白かったー! ちょいちょい気になるところもあったので満点ではありませ…

『リーリエ国騎士団とシンデレラの弓音 ―鳥が残した勲章― 』感想

結局、三巻も買っちゃいました。 リーリエ国騎士団とシンデレラの弓音 ―鳥が残した勲章― (集英社オレンジ文庫) 作者:瑚池ことり 発売日: 2020/04/24 メディア: Kindle版 評価 ★★★★ 今回は展開が一巻二巻とは違っていて、面白かったです。赤い猛禽の事情も分…

「後宮の夜叉姫」感想

昨今あふれている後宮ものですが、メディアワークス文庫では珍しいな~と思ったのと、あまりに表紙が美しいので気になっていた一作でした。あと「男性作家が書く後宮ものってどんな感じなのだろう?」という興味もあり。 そして先日からKindleで半額セール対…

『かくりよ神獣紀 異世界で、神様のお医者さんはじめます。』感想

かくりよ神獣紀 異世界で、神様のお医者さんはじめます。 (角川ビーンズ文庫) 作者:糸森 環 発売日: 2020/05/01 メディア: 文庫 評価 ★★★★ 面白かったです!正直、転生ものの「現代知識でチート」が苦手なので、今作も見送る予定だったのですが、試し読みを…

『金星特急』途中まで

面白いとは聞いていながら、いまいち手が伸びなかったのですが……先日、ようやく読み始めました。 金星特急 (1) (ウィングス文庫) 作者:嬉野 君 発売日: 2010/01/09 メディア: 文庫 まだ最後まで読めてないので、★評価はしないでおきます。 正直、一巻は特殊…

『リーリエ国騎士団とシンデレラの弓音 綺羅星の覚悟』感想

一巻を絶賛したリーリエ国騎士団の二巻です。 リーリエ国騎士団とシンデレラの弓音 ― 綺羅星の覚悟 ― (集英社オレンジ文庫) 作者:瑚池 ことり 発売日: 2019/12/19 メディア: 文庫 一巻の記事はこちら。 mayread.hatenablog.com では、二巻の評価を……。評価:…

『処刑少女の生きる道』は順調なのか?

ちょっと気になったので……。 読書感想ではなく、雑感になります。 処刑少女の生きる道(バージンロード)3 ―鉄砂の檻― (GA文庫) 作者:佐藤 真登 発売日: 2020/02/14 メディア: 文庫 かくいう私も二巻で離脱。三巻が出てたのも最近知ったぐらいです。しかし、な…

『天盆』感想

第十回C★NOVELS大賞特別賞。評価が良かったのは知ってたのですが、災獣シリーズであまりにもがっかりしたので、こちらもそこまで期待を上げずに読みました。 天盆 (中公文庫) 作者:王城 夕紀 発売日: 2017/07/21 メディア: 文庫 評価 ★★★★ 評判の良さも頷け…

『災獣たちの楽土3 蒼海の祈り』感想

やっと読めた……。 災獣たちの楽土3 蒼海の祈り (C★NOVELSファンタジア) 作者:尾白未果 発売日: 2013/03/28 メディア: Kindle版 評価 ★ まさかのシリーズ最低評価となりました。 一巻、二巻は難がありながらもテーマは一貫していたと思うのですが……三巻には…

読書が進まない

理由はわかってるんです。 次に読もうと思ってる本が、二冊とも辛め評価の点数つけた『災獣たちの楽土』の最後の一冊だから。 読まないと~と思ってるんですけど、一冊目も二冊目も乗り切れなかった話を楽しめる可能性、かなり低いだろうな……と。 いつまでも…

『災獣たちの楽土2 赫奕の怒り』感想

前作に引き続き読みました。 災獣たちの楽土2 赫奕の怒り (C★NOVELSファンタジア) 作者:尾白未果 発売日: 2012/12/19 メディア: Kindle版 評価 ★★ うーん、これは主人公がちょっと……。好感が持てませんでしたね。ヒロインの流火を主人公にした方が、よかっ…

『災獣たちの楽土1 雷獅子の守り』感想

前回Cノベ大賞の話をしたのは、これを読む予定があったから、という理由もありました。第7回C★NOVELS大賞特別賞受賞作。 災獣たちの楽土1 雷獅子の守り (C★NOVELSファンタジア) 作者:尾白未果 発売日: 2012/12/19 メディア: Kindle版 評価 ★★★ もう…

『紺碧のサリフィーラ』と今は亡きC★NOVELS大賞雑感

第4回C★NOVELS大賞特別賞受賞作です。 紺碧のサリフィーラ (C★NOVELSファンタジア) 作者:天堂里砂 発売日: 2012/12/19 メディア: Kindle版 評価 ★★(2.5) 全体的に薄めの話でしたね……。月蝕の夜だけ現れる神の島シェインをめぐる物語なのですが、…

『グラスバードは還らない』感想

ジェリーフィッシュ、ブルーローズに続く三作目です。 グラスバードは還らない 作者:市川 憂人 発売日: 2018/09/12 メディア: 単行本 評価 ★★★(3.5) うーん、前二作より評価低めとなりました。 なぜか、前二作より引き込まれないんですよ。いきなり不動産…

『リーリエ国騎士団とシンデレラの弓音』感想

『犬恋花伝』の作者さんです。 リーリエ国騎士団とシンデレラの弓音 (集英社オレンジ文庫) 作者:瑚池 ことり 発売日: 2019/05/17 メディア: 文庫 評価 ★★★★ 『犬恋花伝』でも堪能した、しっかりとした世界観に基づくファンタジー。 面白かったです。 ★5では…

『アルビオンの伝令 白銀の光導、黄金の王』感想

イラストとあらすじに惹かれ、購入。 アルビオンの伝令 白銀の光導、黄金の王 (角川ビーンズ文庫) 作者:橘 むつみ 発売日: 2020/02/01 メディア: 文庫 評価 ★★★ いまいちストーリーが盛り上がらなかったなーという印象です。あと異世界ファンタジーなのに、…

『カラマーゾフの兄弟』の面白さが理解できなくても

言わずと知れた名作。 カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫) 作者:ドストエフスキー 発売日: 1978/07/20 メディア: 文庫 現代人にも人気で、「読む手が止まらない」とよく言われますね。 ちなみに私の評価は 評価 不明 です。理解できなかったからです。私に…

『飢え渇く神の地』感想

『宝石鳥』で鮮烈なデビューを飾った、鴇澤亜妃子さんの二作目です。 飢え渇く神の地 (創元推理文庫) 作者:鴇澤 亜妃子 発売日: 2019/04/24 メディア: 文庫 評価 ★★★★(4.5) 要素としては『宝石鳥』とよく似てますが(文明国の研究者と、研究対象の発達途…

『忘却城』感想

創元ファンタジイ新人賞佳作受賞作。 忘却城 (創元推理文庫) 作者:鈴森 琴 発売日: 2019/02/20 メディア: 文庫 評価 ★★★★ 「また、中華ファンタジー?」と敬遠することなかれ。これは非常に設定が凝っていて、世に氾濫する中華ファンタジーとは一線を画す出…

『宝石鳥』感想

創元ファンタジイ新人賞大賞受賞作です。 傑作揃いの創元ファンタジイ新人賞受賞作の中でも、とびきり好きな作品です。 宝石鳥 作者:鴇澤 亜妃子 発売日: 2017/08/31 メディア: 単行本 評価 ★★★★★ 異世界が舞台とのことですが、ほぼ現実世界に重なるような異…

『親王殿下のパティシエール』感想

めちゃくちゃ期待してました。 親王殿下のパティシエール (ハルキ文庫) 作者:篠原悠希 発売日: 2019/12/16 メディア: 文庫 だって、金椛国シリーズの作者さんですよ!? ……と、期待が過ぎたようです。 評価 ★★★ となりました。 ちなみに金椛国シリーズはめち…

『そして、遺骸が嘶く ―死者たちの手紙―』感想

副タイトルそのままの話です。 戦争で亡くなった人の手紙を届ける、という。 そして、遺骸が嘶く ―死者たちの手紙― (メディアワークス文庫) 作者:酒場 御行 発売日: 2020/02/22 メディア: 文庫 評価 ★★★ 父子の話はビックリしたのだけど、それ以外があんまり…