『カラマーゾフの兄弟』の面白さが理解できなくても
言わずと知れた名作。
現代人にも人気で、「読む手が止まらない」とよく言われますね。
ちなみに私の評価は
評価 不明
です。理解できなかったからです。
私には難しかった……。そもそもこれを読んだのは去年か一昨年だったか。
理解できない自分にがっかりしたものです。面白いと言われているものを面白いと感じられない、残念な気持ち。
これを読んでる時、ノルマを決めて読んでいきました。それでもわからなくて苦痛で、読み終わっても爽快感はありませんでした。
残されたのは「わからなかった」という気持ちだけ。
その後、私は一冊のエッセイ本に出会います。
芥川賞作家、田中慎弥氏のエッセイ。
ここに、「ドストエフスキーなどは読むだけで意義がある。わからなくてもいいんです」ということが、書いてありました。(手元にないので本文とは違っているかと思いますが、意味はこんな感じでした)
これを見て、私はホッとしたんですよね。
わからなくてもいい。読むだけでも、良いんだと。
この箇所だけでなく、『孤独論』自体、なかなか面白いのでオススメです。 書き起こしらしく、田中氏自身が書いたものでない点にはご注意を。書き起こしなので、彼の言葉には違いないですがね。
それ以来、田中慎弥氏の本も読むようになりましたが、芥川賞受賞作の「共喰い」以外は難解なものが多く、「よくわからなかったな~」という本もしばしば。純文学は難解です。
けれど、「わからない」本に出くわす度に私は「読むだけで意義がある」という言葉を思い出すのです。
読書に無駄はなし。