『天盆』感想
第十回C★NOVELS大賞特別賞。
評価が良かったのは知ってたのですが、災獣シリーズであまりにもがっかりしたので、こちらもそこまで期待を上げずに読みました。
評価 ★★★★
評判の良さも頷ける一冊でした!
淡々とした文章。会話多めで、あっさりです。
ページ数の割には、サクサク読めます。
主人公・凡天の打つ天盆と現実が重なっていくところは、非常に熱かったです。
そして読み進めるごとに家族の絆が、じんわりと染みて来ます。
★5でないのは、最初らへんは冗長に感じる……というのがマイナス。
あとはラストですね。
ラストについてはネタバレになるので、続き以下に。
せっかく、衆が勝つという暗喩になっているのに、現実は外国に攻め込まれて終わってしまう……という、なんとも言えないラストでした。
凡天がどうなったかは書いてないし……。
内乱で王朝が倒れる、のではなく外国から滅ぼされるという何とも残念なオチです(伏線があるとはいえ)
ラストはこのように、なかなかモヤモヤっとするので★★★★となりました。