トコトコ読書雑記

読んだ小説について語ります。たまに映画の感想も

ツバサ―RESERVoir CHRoNiCLE(CLAMP)から見る「主人公」○○の難しさ

お久しぶりです。

読書は細々と続けていたのですが、感想や考察を書きたいものに出逢えず、ブログを書かない日々が続いていました。

今回は当ブログで(多分)初めて漫画を扱います。

ツバサ―RESERVoir CHRoNiCLE(CLAMP)

CLAMPが今まで描いた漫画のキャラを登場させていく、という面白い仕組みの話になっています。
色んな次元に飛び散ったツバサを集める旅なので、あらゆる異世界を旅するのも楽しいです。
CLAMPの作品はいくつか読んだことがある、というぐらいで全作品網羅しているわけではありませんが、それでも知ってるキャラが出てくるとやはり嬉しいものです。

今回は、その「キャラ総出」について語るのではないのですが、作品の大きな特徴なので言及しておきます。
ちなみに、全作品網羅していなくても楽しめる構成にはなっていると思いますが、どうしても内輪感が出ているのは避けられないですね……。

実は途中まで集めていたのですが、発刊スピードが速くてついていけず、途中で挫折してしまいました。
しかし、なんとなく最近また読みたくなって借りてきました。
それで最後まで読んだのですが……どうしても語りたいことが出てきたので、こうしてブログをしたためています。

此度は主人公について語ります。

思い切りネタバレするので、続き以下に。

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『雛翔記 天上の花、雲下の鳥』感想

雛翔記 天上の花、雲下の鳥 (集英社オレンジ文庫)
 

評価 ★★

古代日本っぽいファンタジー
期待大だったので、辛め評価です。★★★と迷ったのですが……。

ネックとなるのが、視点(章?)変更の多さですね。しかも「ヒーローの先生の回想」などに飛ぶので、混乱を誘います。

突然出て来た少年の行く末も、あっという間過ぎて同情する間もなかったです……。

ヒーローの川彦にも感情移入できず。
花王のほうが好きでした。こちらをヒーローにしたほうが、すわりが良かったのでは……。それだと話が変わってしまうし、色々問題もあるのですが。

我鳥や汝鳥の設定とか、何より世界設定はすごく良かったです。
それだけに勿体ないなーと思った一冊でした。

しかも終わりが「続く」感じなんですよね。スッキリしない。

 

mayread.hatenablog.com「神招きの庭」といい、オレンジ文庫は続刊前提で出すのが多いのかな。
それならナンバリングしてほしい!とまた思うのでした。

『十三歳の誕生日、皇后になりました。』感想

評価 ★★★★

溺愛ものかなー、と警戒しつつ評判が高かったのと読み放題に入っていたので、読んでみました。
意外な出だしで「おっ!」と思い、「問答形式」で進む物語を面白く感じました。

ヒーローのしゃべり方で、髪色もあいまってとあるゲームのキャラを思い出してしまいましたが、引っかかるところといえばそのぐらいで。

読みやすいしヒーローヒロインに好感が持てる(溺愛じゃないのが良い)ので、満足できる少女小説でした。

続きは読み放題対象ではないので、買おうかな~と思うぐらいには面白かったです。これが読み放題の策略とわかっていても、双方に得なので良いと思います(笑)

 

 

挫折してしまったラノベ:『声優ラジオのウラオモテ』と『鬼へ鳴く月へ笑う』

Kindle Unlimitedお試ししてます。
膨大な数なので全て読むわけにもいかず、20パーぐらい読んだところで判断しています。
紙の本だと、よほどでない限りは最後まで読むんですけどね。

今日は挫折してしまった本のご紹介です。

 

なんと昨年の電撃大賞作品が対象になっているのです。太っ腹!

というわけで、ウキウキして読みましたが……うーん。20パーあたりまで読み、あまりにも話が動かないというか意外性がないので挫折しました。
掛け合いが多過ぎた……。

あと私は百合が得意じゃないので、萌えられなかったのも大きいですね。
万人受けなのかな、と思いきや好き嫌い分かれそうな一作でした。

 

 続いてはこちら。

鬼へ鳴く月へ笑う (ルルル文庫)

鬼へ鳴く月へ笑う (ルルル文庫)

 

 これもまあ、展開が遅い。25パーまで読みましたが。擬音語が多すぎて読み進めづらいという理由もあり、挫折。
「ナヅルとハルヒヤ」が好きだったので、期待していたのですが(少しPN違いますが同作者)

  

どちらの作品も続きが気にならなかったので、挫折という感じでした。
やっぱり電子は紙に比べると読み進めるスピードが遅くなってしまいますね。お試し期間終了までに、どれだけ読めるかな。

 

流血女神伝シリーズ 感想

壮大なシリーズでした。

帝国の娘〈前編〉―流血女神伝 (コバルト文庫)

帝国の娘〈前編〉―流血女神伝 (コバルト文庫)

 

評価 ★★★★

古い作品ですが評判がいいので前々からいつか読もうと思っていたのです。
なんとなく最近読み始め、外伝以外読破しました。

主人公カリエの波瀾万丈記、と思いきや最後あたりはルトヴィアという国がどうなるか……他のキャラクターの運命は……といった具合に進むので、群像劇化していましたね。

続き以下はネタバレ感想

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『とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話』感想

たまには漫画の感想を。

とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話

とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話

  • 作者:佐倉色
  • 発売日: 2017/06/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

Kindle Unlimitedに入っていたので、読んでみました。
暴露エッセイなので、評価はしないでおきます。

いやー、なんとも怖い話なのですけど。
ボーノ氏が「悪意のない無能」扱いされているのが気になります。
彼は完全に「悪意がある」と思うのです。
この本を見てもわかるのですが、コマ割りが上手くないです。真っ白のページがあったと思ったら、字だらけで飛ばす羽目になるほどのページがあったりと。
著者はまだ未熟(と作中でも言っていました)なことは、明白です。
本格的にウェブで描きだして八ヶ月だし、と……。

いわばボーノ(敬称はつけなくてもいいだろう……と思うので敬称略)は青田買いをしたのだと思います。
おそらくボーノの予想通りには「伸びなかった」のではないでしょうか。

その結果、知識がなく抵抗しない著者に対して鬱憤を晴らそうとしたのでしょう。

「打ち合わせを忘れる・手配を忘れる」というのは、社会人として……とかではなく普通におかしいレベルです。
これが普通に起こるレベルなら、とっくに解雇になっているでしょう。

おそらく「故意のミスも選んでやっている」のではないかと。
だってこのミスで損するのって会社(交通費)と著者(時間)だけですし。ボーノは別に損しない。

いちいち遠方から呼び出しておいて手配をしていない。
これは嫌がらせです。

著者はまだお人好しなのだと思います。
私には、無能と見せかけたサイコパスとしか思えませんでした。

編集長はこれを読んだだけではよくわかりませんでしたが、ボーノが私の推理通りで見た目通りの人物でないのなら、ミス(というか嫌がらせ)は基本的に隠して共有していなかったこともうなずけます。

とはいえ監督不行き届きですよね……。
しかしサイコパスは上司など目上の人には愛想が良かったりするので、判明しづらいのかもしれません。

 

「神招きの庭」感想

神招きの庭 (集英社オレンジ文庫)

神招きの庭 (集英社オレンジ文庫)

 

評価 ★★★

古代日本ファンタジーって書いてあったけど、用語や装束から推測する感じ、これは平安風じゃないかなーと思いました。
奈良ならもっと中華っぽいはずだし。
平安は売れ線なのに、なぜ平安風と売り出さなかったのか謎。
古代を期待すると肩透かし、です。

序盤~中盤にかけては面白かった。
犯人がすごく分かりやすいのは、ちょっと……。もどかしい。

いくつかの伏線は放置で終わり、スッキリしない感じ。続刊前提のようです。

一巻完結だと思うとがっかりすると思うので、ご注意を。
うーん。続刊出ても買うぞ!とはならないのが残念。
設定は面白いのですが……。
主役カップルが薄めで感情移入できず。

オレンジ文庫のホームページで情報を見て以来期待していただけに、落胆大きめでした。